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地域振興券、いよいよスタート
取り扱いの概要固まる

自治省地域振興券推進室


 地域振興券交付事業がスタートした。当初はいろいろな論議を呼んだこの事業も、市町村の熱心な取り組みもあって一歩ずつ進んでおり、一月二十九日には島根県浜田市において、二月一日には北海道新冠町や千葉県野田市において、それぞれ地域振興券の交付が開始される。機会があれば、そういう各地の取り組みも紹介したいが、今回はまず、事業の「概要の概要」について述べることとしたい。

1.交付事業の目的・経緯

 緊急経済対策の一つの柱として、平成十年十一月十六日の経済対策閣僚会議において、若い親の層の子育てを支援し、あるいは老齢福祉年金等の受給者や所得の低い高齢者層の経済的負担を軽減することにより、個人消費の喚起と地域経済の活性化を図り、地域の振興に資するため、「地域振興券交付事業」を実施することが決定された。この事業は、自治省が担当することとなり、同日、地域振興券推進本部が設置された。
 政府は、地域振興券を交付するために必要な経費七千六百九十八億三千八百万円(交付額七千億円、交付に要する事務費六百九十八億三千八百万円)を含む平成十年度第三次補正予算(案)を平成十年十二月四日に閣議決定し、同日国会に提出した。この補正予算(案)は、十二月八日の衆院本会議において賛成多数により可決、十二月十一日の参院本会議において賛成多数により可決され、成立した。

2.実施主体と経費の負担

 地域振興券交付事業の実施主体は市町村(特別区を含む)である。
 また、事業に要する経費(交付額および交付に要する事務費)は、国が補助(補助率十分の十)する。

3.交付対象者

 地域振興券の交付対象者は、平成十一年一月一日(基準日)現在において、次の要件のいずれかに該当する者である。
(1)年齢十五歳以下の児童が属する世帯の世帯主
 1.住民基本台帳法の規定の適用を受ける住民であって、基準日における年齢が十五歳以下の者の属する世帯の世帯主
 2.外国人登録法第四条第一項に規定する永住者または特別永住者であって、基準日における年齢が十五歳以下の者の属する世帯の世帯主
(2)老齢福祉年金の受給者等(基準日における年齢が十五歳以下の者を除く)
(ア)基準日における同月分の老齢福祉年金等、各種年金・手当の受給者等
(イ)次のいずれかに該当する者((ア)該当者を除く)
 a生活保護の被保護者 b社会福祉施設への措置入所者等
(3)平成十年度分の市町村民税(所得割)非課税の者であって、年齢六十五歳以上、かつ身体上または精神上著しい障害があるために常時の介護を必要としている者(上記(2)該当者および基準日において継続して三月を超えて病院・老人保健施設に入院・入所している者等を除く)
(4)平成十年度分の個人の市町村民税非課税である年齢六十五歳以上の者(上記(2)および(3)該当者を除く)
 なお、(2)、(3)および(4)については、その者が他の者の控除対象配偶者や扶養親族である場合は、当該他の者が非課税要件を満たしていなければ交付対象者とならない。
 以上の要件に該当する者は全国で約三千五百万人と見込まれている。要件の詳細は、地域振興券交付事業補助金交付要綱等を参照していただきたい。

4.交付額

 交付対象者に対する交付額は、
1.前記3(1)の年齢十五歳以下の者が属する世帯の世帯主については、年齢十五歳以下の者一人につき二万円
2.前記3(2)から(4)の該当者(老齢福祉年金の受給者等)については二万円で、前記3(1)に該当する年齢十五歳以下の者が属する世帯の世帯主で、前記3(2)から(4)にも該当する者については、交付額を合算することとされている。

5.地域振興券

 地域振興券は、市町村が発行する。その取り扱いの概要は次のとおり。
1.地域振興券は、物品(有価証券、商品券等を除く)の購入若しくは借り受けまたは役務の提供に際して、取り引きの対価(間接税を含む)の支払いとして使用できる。
2.地域振興券は、額面が大きくなると偽造の可能性が高くなり、額面が小さくなると取り扱いが煩雑になるので、千円券一種とされている。また、換金と同様の効果を生ずることを防ぐこと、および消費の拡大につながることを期待する趣旨から、釣り銭は支払われないこととされている。
3.地域振興券は、交付された本人およびその代理人・使者に限り使用できる。また、地域振興券の交換、譲渡および売買は、できないこととされている。
4.地域振興券の使用期間は、交付開始日から六カ月間に限定されている。交付開始の日を定めた場合は、公示し、広報等により周知徹底する必要がある。
5.地域振興券については、偽造防止の措置をとる必要があり、たとえば市町村名の印刷、デザイン・紙質の工夫、通し番号の付番等をする必要がある。
6.地域振興券の券面には、次の事項を記載する必要があり、これらについては、広報等により周知徹底する必要がある。
a「地域振興券」の名称 b発行市町村名
c額面の金額 d釣り銭は支払わない旨
e交換・譲渡・売買ができない旨 f使用期限・換金申出期限に関する事項 g使用者は、本人・代理人・使者に限られる旨

6.取り扱い民間事業者(特定事業者)

 市町村における地域振興券を取り扱う事業者を特定事業者と呼ぶことにしている。
 特定事業者の募集方法や範囲等は、市町村が定めることになっている。したがって、個々の市町村における特定事業者は市町村によってさまざまとなるが、たとえば業種については、日常的な小売業、飲食店のほか、洗濯・理容業、旅館、医療業等の各種サービス業、運輸・通信業(旅行業を含む)、通信販売業等幅広く対象とすることができる。
 また、特定事業者が営業する店舗の所在地は、原則として、地域振興券を発行した市町村の区域内であるが、区域内の店舗数が少ない等特別の事情がある場合は、区域を拡大することができる(ときどき「店が一軒しかない地域では、その店でしか使えない」的な報道があるが、それは市町村の決め方次第ということである)。

7.申請および交付

 地域振興券の申請および交付に係る事務の流れについても、市町村が定めることになっているが、原則としては、以下のとおりである。
(1)市町村は、十五歳以下の児童が属する世帯の世帯主に対しては、地域振興券引換申請券を郵送する。
 交付対象者は、受領後、所定の書類を提示して地域振興券の交付を申請する。
(2)(1)以外の老齢福祉年金受給者等は、国民年金証書・非課税証明書その他必要な書類を提示して、地域振興券の交付を申請する。
(3)基準日から地域振興券の交付の開始の日までの間に、住所を他の市町村に移した住民は、転出に際し交付される地域振興券未受領証明書その他の必要書類を添付して転出先の市町村に申請する。
 転出・転入者についての実際の取り扱いは、かなり煩雑になることが予想されるので、転出先で地域振興券を申請する際に必要となる手続き・書類等について、転出者に対して周知を徹底していただきたいと切に願う次第である。
 また、詳しいことについては、自治省ホームページ(http://www.mha.go.jp)や、お住まいの市区町村の地域振興券担当窓口におたずねいただきたい。




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