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群馬県榛名町
榛名まちづくりネット

「夢二構想」継承して異業種交流
ニュー・シー・トン・バイ・リを展示即売

 群馬県の上毛三山の一角をなす榛名山(湖)は、名曲「湖畔の宿」のモデル地で、竹久夢二がこよなく愛したところでもある。
このような美しい自然を有する榛名町に生まれ育った「榛名まちづくりネット」(以下「まちネット」という)事務局の芹沢優さんを訪ねた。

発端はサロンコンサート

 温暖な気候に恵まれ、いろいろな農林産物が育つ榛名町。それゆえに危機感が芽生えにくく、時代の流れに立ち遅れつつあると感じるようになり、十五年ほど前から地域の活性化に関心を持って温め続けていた芹沢さん。あるとき、仲間内でお酒を酌み交わし、故郷を語っていたところ、「当町には文化施設はないが、音楽が聞けてもいいよな」と、小さなサロンコンサートを始めたことが発端となった。
 昭和六十三年、「はるなアートウィーク(異業種交流会)」イベントを実施した。これは、竹久夢二が昭和五年にまとめた「榛名山産業美術研究所建設についての趣意書」に基づいたものである。当時の「夢二構想」を継承しながら現代風にアレンジし、町の活性化を図るため、町営宿泊研修施設「榛名湖温泉ゆうすげ元湯」と、まちネットが協力して特産物振興、観光宣伝を行った。ここでは、夢二版画展、日本の焼きもの展等の展示会をはじめ、乳・椎・豚・梅・梨(ニュー・シー・トン・バイ・リ)と命名した榛名の名産品を集めて展示即売したり、ギャラリーコンサートやサロンコンサートといったイベントを開催した。それまでは、各産業ごとに行われていたが、異なる職業の人たちが一堂に会して取り組んだことがアピールし、これが町における官民一体の活動のはしりとなった。今では、利根川おもしろフェスティバル、山村フェア(森と木の祭り)、梅まつりなど、イベント参加による特産品の振興、販売促進や森林復興募金活動も行い、幅広く活動している。

牧師、菓子屋など職種多彩


 まちネットでは、こうした活動を通して、本音を言い合う中から異業種間の横のつながりの重要性を肌で感じ、達成感を共有するようになる。さらに、これらの積み重ねにより組織メンバーの意識改革も進むそうで、とにかくそれぞれの業種を理解し合うことが大切だと考えている。会員は、寿司屋、菓子屋、理学療法士、老人ホーム職員、牧師、公務員、ホテル業、製造業、農業従事者などさまざまな職種で構成されている。したがって、このメンバーで活動していると、おのずと自分の役割が決まってくるので、得意なことで頑張れる。つまり、一人ひとりが主人公であり、「私がこれを担っているから成り立っているんだ」という自負を持つことで活動は継続、発展していく。どんな人にでも門戸を広げて、「やれるようになったら、いつでも来いよ」という態勢なのだ。

榛名山囲んで「プリン型連携」へ挑戦

 「広域連携による榛名山麓活性化活動」をテーマに、昨年三月に榛名山麓サミット、十一月には榛名山麓シンポジウムを開催した。この広域連携は、榛名山麓をぐるりと回ったはちまき型の連携で、全国初めての“プリン型連携”の試み、とのことである。ただ、意見がまとまりにくく、温度差が多くあるようだ。このほか、上・下流域の連携活動や夢二の施策研究など今後の活動を挙げ始めれば切りがない。
 「魅力ある地域づくりは、行政、住民、企業等の幅広い参画と人的ネットワークが不可欠であり、榛名の豊富な資源を有効活用すれば、より一層豊かで人に優しくウェルカムの心を持った地域になれる」と、熱く語る芹沢さん。
 すがすがしく澄んだ空や美しい自然に恵まれた榛名町。あらゆる人に知ってもらいたいような、自分の胸にそっと秘めておきたいような、そんな優しい雰囲気を持ち合わせた「リフレッシュの郷」を目指してほしいと思う。


榛名まちづくりネットプロフィール

●設立年=昭和62年 
●設立主体=自主組織 
●運営主体=自主運営
●代表者=倉品萬代/清水雅祥/小堺光枝/芹沢優
●会員数=三十三人(男三十二人・女一人)
●事務局=榛名町役場企画課内芹沢優 群馬県榛名町下室田900-1 TEL 027-374-5111




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