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9月26・27日、構築したい地域連携軸
全国市町村交流レガッタ開催へ

千葉県小見川町長

鈴木弘治

水を生かしたまちに

 小見川町は、千葉県の北東部・利根川下流域に位置する人口二万七千の町で、古くから利根川舟運の河港・北総の商都として名高く、川とともに栄えてきた。その面影は城下町の風情と一緒に、街並みの随所に残されている。
 しかし、都市化の進展や生活様式の変化などにより、“生活の源である川”が人びとから遠ざかる風景と化し、生活排水などによる汚染も、いつのまにか進むこととなった。
 そこで、街の中央を流れる「黒部川」を見つめ直し、「水の都」の復権を目指す機運が高まり、町では昭和六十三年に「水からの発想によるヒューマン理想都」を目指した第三次総合計画「おみがわ水紀行21」を策定。行政と町民が一体となった水を生かしたまちづくりを始めた。
 さらに、平成八年度から第二次基本計画をスタートさせ、「活力(産業)、学び(生涯学習)、ふれあい(福祉)」をキーワードに、町民一人ひとりの「自らの発想」による知恵と工夫によって、二十一世紀に向けた“おしゃれで元気な拠点都市(アーバン・ライフ)”の実現を目指している。
 本町には水との深いかかわりの中で発展してきた、豊かな自然が息づいている。その中心が黒部川周辺である。近年、美しく整備された黒部川では、水上スキーの国際大会をはじめカヌー、ボートなどの全国大会や町民レガッタなど、町民参加による新しい水上スポーツが盛んに行われるようになった。

川は観光スポット

 昔からの釣り名所や自然散策コースとしての〈静〉の魅力に、またひとつ新しい〈動〉の魅力が加わり、黒部川は四季を通じた観光スポットとなっている。
 二年度から、いわゆるチャンピオンスポーツとしてではなく、だれもが水に親しめるイベントとして「町民レガッタ」を開催しているが、いまでは出場者だけでも約一千(二百クルー)の“夏の祭典”にまで成長した。そして、四年度には、全国的な交流・連携活動を視野に入れ、漕艇(そうてい)競技の普及とレガッタによる地域振興を目的とする「漕艇場所在地市町村協議会」へ加盟した。
 この協議会は、秋田県大潟村から鹿児島県川内市に至る、漕艇場を所有する全国三十市町村で構成され、サミットと全国市町村交流レガッタを主要事業として、交流を活発に行っている。
 本町にとっては、全国の市町村と交流できることと、もうひとつ、町民レガッタの優勝クルーが、全国の精鋭クルーと同じ舞台で競えるという夢を約束してくれるものであった。
 かねて、その大会招致に向けて準備を進めていたが、十年九月二十六〜二十七日に、本町における待望の「全国市町村交流レガッタ」の開催が決定した。

物産交流イベントも

 レガッタ競技は、こぎ手四人(経験者は一人以内)とコックスと呼ばれる指揮官と合わせた五人が一クルーとなる。本大会も、こぎ手の合計年齢が百四十歳未満の成年男子、女子の部、こぎ手の合計年齢が百四十歳以上の壮年男子、女子の部、さらに議会議員の部と多彩である。つまり、ボートは少し指導を受ければ、だれもが楽しめるコミュニティ・スポーツである。
 オールを漕(こ)ぐ技術とコックスのかけ声がリズムをつくり、五人の息が合うと、風を切る音が聞こえるほど波に乗り進んでいく。五百メートルのコースも二分を切るタイムでゴールできる。また、川面から眺める景色はなんとも絶景である。
 交流レガッタの目的はもちろん、水上スポーツを通じた住民の健康増進とボート競技の普及にあるが、全国市町村が一堂に会することから経済、文化、スポーツの交流・連携を通じた新たな地域活性化への波及効果が期待される。
 昨年六月、「水辺の体験やふれあい」をキャッチフレーズに県立水郷小見川少年自然の家がオープンした。小見川大会では河川ゾーンで「交流レガッタ」を、また、自然の家を中心とする交遊ゾーンで「全国物産交流イベント」を企画し、さわやかな汗と秋の味覚によって「水辺のにぎわい」を創出し、全国各地との交流連携を広げたいと願っている。

川沿いで「花植祭」

 また、水上スポーツのメッカとして脚光を浴びつつある本町は、町民一人ひとりの「自らの発想」に支えられている。河川の水質浄化を図るため、昭和六十三年に「黒部川をふるさとの川にする会」が誕生して十周年を迎える。
 現在、千二百人以上の会員の協力により運営され、毎月第一水曜日を「河川清掃の日」として、黒部川の清掃を行うほか、川辺の景観を美しくするため、黒部川沿いの「四季の花壇」では、多くの町民が参加して「花植祭」が行われている。
 本大会は地域資源である河川(黒部川)を活用したイベントでもあり、さまざまなボランティア団体の協力参加を得て、水資源や自然環境の保護を一層進める機会にしたい、と考えている。
 本大会は、(財)地域活性化センターをはじめ、さまざまな団体の支援をいただき開催できることとなった。地域資源である河川の持つ魅力を余すことなく最大限に発揮し、本地域のパブリシティ効果だけに止まらず、公民協働による広域的な交流・連携を波紋のように広げ、地域連携軸の構築に結びつけていきたい、と願っている。
 全国から一人でも多くのみなさんのお越しを心から歓迎します。

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