aozora.GIF kawa.GIF

umi.gif

tensen.gif

広島県瀬戸田町
17万の人出でにぎわう
人工の「サンセットビーチ」

瀬戸田町企画課課長

萬所象治

tensen.gif

何度も訪れたくなるように

 瀬戸内の島々が黒くシルエットを描き、茜(あかね)色の夕日が空と海を染めるころ、白い砂浜は恋人たちの語らいの場。こんな素敵なロケーションのビーチが、わが瀬戸田町の自慢のひとつ「サンセットビーチ」である。
 瀬戸内海のほぼ中央、多島美で知られ、別名“東洋のエーゲ海”と称される芸予諸島に位置し、生口島(いくちじま)と高根島(こうねじま)からなる瀬戸田町。この生口島の西側に昭和六十三年七月、「サンセットビーチ」はオープンした。八百メートルの海岸線を有する人工海浜の砂浜は、西日本最大級の規模を誇る。
 洒落たデザインのバースハウス、グループや家族で食事が楽しめるバーベキューハウス、レストラン、野外ステージを備えた多目的グラウンド、テニスコート、ゲートボールコートなど、幅広い階層が楽しめる施設がある。ここに平成八年、十七万三千もの人びとが訪れてくれた。
 このビーチで、オープン以来守り続けているコンセプトがある。それはビーチを訪れてくれる人びとに、快適なリゾート気分を満喫してもらい二度、三度、いや何度も訪れたくなるようにする施設運営である。
 そのため、三つのことを心掛けている。ひとつは常に清潔感を保つこと、二つ目は心のこもったサービスを常に心掛けること、三つ目はイベントなどを通じて人びととの交流の場を創出すること。

岩礁などに彫刻も

 五十七年建設に着手した当時、町の主要産業は不況の波をもろにかぶり、このままでは島が沈没してしまう、とまでいわれた。とくに、瀬戸田町の観光の目玉であった“西の日光”といわれる耕三寺を訪れるお客の数は、四十八年の百万人をピークに年々減少し、六十年ごろには四十万人近くまで落ちてしまった。
 このような状況の中、島である瀬戸田の特徴を生かし、若者たちを引きつける施設を、とこの「サンセットビーチ」の建設を思い立ったわけである。これまで島には本格的な海水浴場はなく、町民、とくに若者たちはそれを待ち望んでいたところであった。
 このようにして垂水の海岸に誕生したビーチは、四季折々にその美しさを変化させ、オープンして十年経過した現在、町民はもちろん、近隣市町村から多くの人びとが訪れ、とくに海水浴シーズンは大勢の若者たちでにぎわっている。
 また、瀬戸田町では島の自然をキャンパスに見立てた“島ごと美術館構想”による野外彫刻展を実施している。砂浜、岩礁の上、突堤などに現代アートが設置されている。これらの作品は、海と周囲の自然に融け込み、瀬戸田の新しい景観を創り出している。
 このほか、瀬戸田の海の玄関口である瀬戸田港周辺を、海と人とがより身近にふれ合えるように親水性を持った自然石の石積み護岸とし、遊歩道を設置している。

リゾート情報、今後も発信

 夕暮れ時になると、地域の人びと、瀬戸田に宿泊する観光客がこの海岸沿いの遊歩道を散歩し、楽しい憩いの場所として利用している。かつて、私たちは日常生活の中で、海は常に身近な存在であった。夕餉(げ)の食材にと砂浜に降り、アサリ、小ザカナ、海草などを毎日のようにとっていた。子供たちの遊び場は海だった。
 瀬戸田という地域の特色、これをつくり出す大きな要因のひとつが海であり、海と人との密接な関係を維持し、海という自然をいかに活用していくかということが、そこに生きる私たちに与えられた大きな使命であると思う。
 今日まで瀬戸田町が取り組んできた各種の事業も、海という自然の持つ豊かさを認識し、守り続けていくことで、より発展し、継続されていくと考えている。
 今後とも、瀬戸田から魅力いっぱいのアイランドリゾート情報を、全国に向け発信していきたい。皆さん、近くにお越しの際はぜひ瀬戸田町にお立ち寄りください。お待ちしております。


●前ページへ戻る

●7月号の目次へ