![]()
|
|
和歌山県下津町 下津DHCクラブ ふるさとに夢と希望と挑戦を |
和歌山県下津町は和歌山市の南約二十キロ、紀伊水道に面した静かな町である。最近は、高速道路も完成し、関西国際空港とのアクセスもよくなり大阪のリゾート地として、町では将来の期待を描く。
その昔、町には熊野古道が通り、熊野権現に参詣する王朝貴族の通り道となり、そのため、歴史ある芸能や数多くの文化財がいまに残る。筆者が訪れた晩秋には、紀州みかんの中心地として、周囲にみかん畑が広がり、オレンジ色のたわわな実が美しく輝いていた。かの紀伊国屋文左衛門が江戸に向けみかん船を出帆させたのもこの下津の港だという。
この町に設立されたのが下津D・H・Cクラブである。下津町は、平成二年度に地域づくりにつながる人材育成を目的に、海外派遣研修事業を開始した。研修終了後、参加者が集まり、下津町民として、ふるさと下津町をより住みやすく、誇りのもてる町にするため、町の活性化のために活動する会をつくり、会の名前を「下津D・H・Cクラブ」と名づけた。
「ふるさとに夢(Dream)と希望(Hope)を持って挑戦(Challenge)するという意味が込められている。
発足以来六年間で、会員百七人の大きな組織になっている。
・総合文化祭に参加(研修内容の発表、展示、アンケート調査)
・町内に必要な標識の調査と政策提言
・ふれあい動物ランドの企画運営
・町内の清掃活動
・各種ボランティア活動(阪神淡路大震災募金活動、その他)
・ふるさと祭りへの参加
・各種研修会への参加
などである。
また、平成七年度からはいままで以上に活発な活動をするため、イベント部会、国際交流部会、先進地美化部会、ボランティア部会、環境美化部会、広報部会の六つに分かれ、各自の得意分野で行動して徐々にではあるが、活動もふくらんできた。
全体で取り組む活動としては、下津町をより活性化し、下津町のことを町民や町民以外の人びとにもっとよく知ってもらうためのイベントを企画、実行している。
平成八年度は、ゴールデンウィーク中の五月四日「ふれあい動物ランドIN下津」が実施された。
曇り空のもと、開園一時間以上も前から「乗り物整理券」を求めて親子連れが会場に集まりはじめ、午後には、雨が降りだし、少し残念な天候ではあったが、三千百人の入場者になった。
会場では、乗り物や小型動物の檻の中に入る順番を待つ子供たちが列をつくるひと幕も見受けられ、動物も交えてさまざまな親子のふれあいが一日中、繰り広げられた。
ボランティア部会では、海外研修で得た海外のボランティアの活動や意識に触れた体験から、会員の意欲をさまざまな住民の参加を得て、まちづくりに活かしていこうと考えている。
平成七年十月空缶拾い。平成八年一月、五月紀伊国屋文左衛門石碑周辺の清掃活動の実施を行い、会員、住民の意識の高揚を訴えている。
環境美化部会も下津の環境ウォッチングやクリーンハイキングなど行っている。
まだ、国際交流部会は、下津町に派遣されたALTを交じえ、下津のよさをPRしている。
広報部会では、こうした会の運営の様子を「下津D・H・Cクラブだより」として、町の話題を織りまぜながら年二回、新聞折り込みの形で全住民に配布している。
「活動を通じて、発見した下津のよさを広く住民の方々に伝えてゆきたい」と広報部会の吉田成子部長は、抱負を語る。
下津町は、古い歴史、文化遺産、みかん山から海を望む美しい風景。大阪、和歌山からの適度な距離と整備された交通。天然の良港下津港や臨海工業地帯の一角を占め、住民のニーズもさまざまである。
こうしたなか、海外研修を通じて結成された下津D・H・Cクラブは、新たなコミュニティづくりの中核にならんと会員の意欲は高い。折しも、平成八年度は、海外研修が中止され、会員、住民の間で海外研修の役割を相方で議論され、人づくりの必要性が再認識されようとしている。
地域づくりという意欲に燃えた年齢、職業がさまざまなメンバーが自分たちの町の明日を模索している。
「文化と町の発展には、人の果たす役割は重要であり十年、二十年という長い期間で考えなければならない人材育成とは、そのようなことである。打ち上げ花火のような派手な活動より、息の長い活動を考えています」と赤阪健司会長は、語る。
静かなみかんの町にゆったりとした地域づくりが行われている。そう感じさせる下津D・H・Cクラブが息の長い活動を続け、町民の間に大きな核となることを期待したい。
下津DHCクラブプロフィール
●設立=平成二年十月
●設立主体=自主的組織
●運営主体=自主的組織
●代表者=赤阪健司
●会員数=百七人(男七十八人、女二十九人)
●事務局連絡先=和歌山県海草郡下津町丸田二一七−一下津町役場内 田中康 Tel.0734-92-1212
![]()
|
|