活性化センターコーナー

地域産品・観光おこし研修会
東京で二日間にわたり開催

業務第一課副参事

藤井敏明

全国から七十七人が参加

 「第五回地域産品・観光おこし研修会」は十一月二十一、二十二日の両日、東京・港区の虎ノ門パストラルで開催された。
 この研修会は、各地方公共団体の地域産品および観光振興の担当者を対象に、(財)地域活性化センターと(社)日本観光協会の共催により平成四年度から開催されているもので、今回で第五回を迎える。
 その内容としては、毎回各界の講師陣を招いての講演のほか、自治体の先進事例をビデオで模擬演習するグループワークなどで参加者から好評を得ている。今年は北海道から沖縄まで、七十七人の参加があった。

各界から講師を招いて

  地域活性化センターの大野博見審議役と、日本観光協会の櫻井清常務理事のあいさつの後、山形県の(株)山寺風雅の国・常務取締役志賀秀一氏の講演が行われた。志賀氏は、歴史ある山寺の資産を活かし、新しい観光施設の開設に携わった経験から、従来にない斬新な視点による施設運営について講演された。
 午後から日本経済新聞社論説委員・井上繁氏「魅力ある地域産品とはなにか」の講演が行われた。
 井上氏は、各地の地域産品の開発の現状について、数多くの事例を紹介し、十のポイントを提示して、地域産品の開発上の注意点について述べられた。

活発なグループワーク

 グループワークは、二日間にわたって行われた。
まず、(財)地域戦略研究所・所長の新藤健一郎先生より地方公共団体のイベントおよび地域産品の開発についての基本的な指導があった。
 新藤先生は、「焼き鳥」を例にし、まず、まちの素材をそれぞれの「具」にして、統一コンセプトによって、「串刺し」にする。この例示により、とかく迷走しがちなまちおこしの企画立案に、確固たる方向性を保つことができると語った。
 グループワークは、まずビデオによって「あるまち」の素材が示される。
 十のグループに分かれてのグループワークでは、それぞれ白熱した意見のやりとりが行われ、地域産品および観光による地域振興の企画が、二十一日中にまとめられた。翌二十二日には、演習結果発表が行われた。
 この研修会の大きな特色は、ビデオを用いた地域産品振興および観光振興の手法を学ぶグループワークである。これは、より実践的な研修内容を目指して考案されたものではあるが、各グループともメンバー自らの経験をもとに、多種多様な企画立案が積極的に進められた。また、ビデオについても、先進事例地についてより新鮮な形で学ぶことができる。

組織、文化とインターネット
急増する自治体ホームページ

情報サービス課副参事

野崎義朗

 地方公共団体のインターネットブームが続いている。平成八年十二月現在、ホームページを開設している地方公共団体数は、七百以上に上り、毎月、急激な増加傾向をみせている。その内容に目を転じると、観光・物産情報、住民へのお知らせ、地域の紹介などさまざまである。しかし、そのほとんどが「電子パンフレット」の域を出ていないのが現実である。
 地方公共団体のインターネット利用はこれから、どのような発展の可能性があるのか、また、その際に、課題となるであろう点は何があるのかを考えてみたい。
 インターネットの活用には、三段階のプロセスがあるといわれている。「広報」→「インタラクティブ(双方向)コミュニケーション」→「コア・プロセス(本業)の移行」である。家庭にインターネットが普及した際の、将来像を考えると次のようになる。

第一段階 広報

 ホームページを開設し、広報メディアとして利用する段階。ほとんどの地方公共団体はこの段階。

第二段階 インタラクティブ・コミュニケーション

 たとえば、インターネット上で、まちづくり計画の策定経過を公開し、住民と議論しながら作り上げる「まちづくり共働システム」がある。東京都中央区、神奈川県大和市などで実際に進められている。この段階では、徹底した情報公開と住民の声への素早いレスポンスが実現できなければ、逆に不満を高めかねない。仕事に関しての価値観とルールの転換を迫られ始める段階である。

第三段階 コア・プロセス(本業)の移行

 将来的には、自宅にいながらの住民票発行システム、手続き申請などが考えられる。その結果、窓口業務、事務処理業務など大幅な仕事のプロセスの見直しとリストラは避けては通れない。組織、文化等を含め、仕事の概念の転換が迫られる段階。民間企業では、ヨーロッパで「店舗のない銀行」が実際に登場している。
 ここまで、お読みいただくと、もう想像できるかもしれないが、行政が広報の段階を抜け出し、住民のため、地域のためにインターネットを活用できるかどうかのカギは、技術でもアイデアでもなく、実は、組織、文化(価値観、仕事のルール)を改革できるかどうかだということに気づく。
 実際に、こんな話がある。ある会社で意思決定を早め、素早く顧客に対応するために、電子メール、電子掲示板を導入し、トップと社員が直接コミュニケーションできるようにした。その結果、若手社員が社長に直接、電子メールを出して相談するようになった。ところが、これで、存在意義がなくなりそうになったある部長が、「電子メールはいったん、私のところに出すように」というルールを決めた。結果、この会社ではこれ以降、全くこのシステムが使われなくなったという。多分、この会社はいずれ顧客にも見放される運命だろう。
 行政へのインターネット、電子メールの導入が進む中、あなたはこの話を笑っていられますか?


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