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県都としての高次集積都市・都市として結晶するもの―秋田市一人勝ち構想

秋田市長

佐竹敬久

 秋田県内においても、各都市間高速道路ネットワークがほぼ整備されつつある。また、平成九年の秋田新幹線開通に加え、物流拠点やフェリー港としての秋田港、ソウルとの定期便が就航した秋田空港など、ここ数年の交通基盤の拡充には目を見張るものがある。首都圏や近畿圏あるいは太平洋側の拠点都市との比較では、遅れてやってきた高速道路や港、空港の整備ではある。しかし、その分、他都市の事例を参考に後発メリットなどもにらみながら、このことを大きなステップとして、秋田市の将来を見すえたまちづくりができるのではないかと考えている。
 たとえば、商業やサービス業においてである。私の故郷角館町や大曲市の住民は、隣の岩手県盛岡市に買い物や観劇に出かけることが多い。また、県北の大館市民は、週末、青森県弘前市のコンサートに、県南の横手市民は、秋田自動車道を東上し北上市や仙台市方向に足を延ばすことが多い、とも言われている。
 要因の一つは、高速道のネットワークがこれまで県内において未整備で、かつ岩手県や青森県の都市と先につながったことであろう。さらには、市長としていささか述べにくいことではあるが、これまでの行政の認識不足および商業・サービス業関係者の行政に対する依存体質や努力不足と、それに起因する都市の魅力の欠如である。
 このようなことから、県内各都市の住民の目が、先に隣県の主要都市に引きつけられ、秋田市に向いてなかったということが考えられる。「県都としての高次集積都市の実現」は、秋田市にその目を引きつけようとする取り組みのことである。
 そのためには、高速道のインターチェンジ周辺やJR秋田駅、それにつながる既成市街地まで拡大させたエリアにおいて、都市利用高度化による都市機能集積を促進し、全県域を集客対象とする商業集積を図るべきと考えている。さらには、芸術文化や学術、医療、福祉、工業、観光サービス、都市緑化などの広範な分野においての集積についても同様である。
 これは、都市の魅力の源泉を高次機能の集積に求め、結晶させるものであり、単なる旧市街のリニューアルではない。
 景気低迷の長期化によるデフレ経済や少子長寿社会にあって、地方分権や市町村合併、構造改革など、自治体をめぐる状況は今大きな転換点にある。秋田市とて例外ではない。
 このような状況にありながらも、私はあえて高次集積都市などの実現による「秋田市一人勝ち構想」を唱えようとしている。意図するところは、県内他都市の勢いを減じさせようとするものではない。平成十六年(二〇〇四)に建都四百年を迎える本市が、これまで隣県に流れていた経済資源や文化資源を呼び込み、県内循環の拡大を図るとともに、県外から新規流入も誘引するなど、秋田市が県内各都市を牽引しようとする壮大な計画である。さらには、陸・海・空から、国内はもとより環日本海、そして遠くアジアに向けて大きく羽ばたこうとするものである。その先にやがて見えてくるものは全県域の発展であり、秋田市勢の伸長であると信じている。





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