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平成15年度地方行財政重点施策について(2)

総務省自治行政局自治政策課


電子自治体の推進

 電子自治体の実現を機に、既存の業務の電算化を図るという発想を超えて、業務全体の見直しなどにより業務プロセスの効率化を図り、地方行政の総合性・機動性を確保。
●地方行政の業務改革と行政サービスの質的向上。
・電子自治体の実現で、申請・届け出など行政手続きのオンライン化などによる住民の利便性の向上と業務プロセスの見直しと併せたIT(情報通信技術)の活用を推進
・有権者の利便の向上や開票の迅速化を図るため、地方公共団体の選挙における電子投票の実施を促進
・霞ヶ関WANと接続する総合行政ネットワークの整備により、国・地方を通じた効果的な行政サービスの提供を推進
・地方公共団体にかかわるオンライン上での官職証明の仕組みを整備するとともに、電子証明書の発行などを行う高度な個人認証サービスを、全国どこに住んでいる人に対しても安い費用で提供する公的個人認証サービス制度を創設
●住民基本台帳ネットワークシステムの円滑な運用。
・住民基本台帳ネットワークシステムにより、電子政府・電子自治体の基盤を充実
 また、国の機関などへの本人確認情報の提供とともに、住民基本台帳カード(ICカード)の活用で、住民票の写しの広域交付や転入・転出手続きの簡略化を実施
・住民基本台帳システムネットワークにおける個人情報保護のため、制度面、技術・運用面での対策を講じるとともに、住民基本台帳ネットワークシステム調査委員会による調査審議や外部監査によるシステム運営の監査を実施
●個人情報の保護と情報セキュリティ対策充実のための支援。
・個人情報保護条例、セキュリティポリシーなどの整備
・セキュリティポリシーに則った庁内の情報管理体制と情報システムの整備
・セキュリティポリシーなどを踏まえた職員の教育・訓練の実施
●電子自治体実現のための総合的な支援体制の整備。
・基幹システムの共同運営やネットワークを活用したセキュリティ遠隔監視、システムの共同研究開発や職員の教育・訓練の場の整備など、電子自治体の実現の推進のため、総合的な支援体制を整備(図1)。

図1


公私協働の取り組み

●行政サービスの利用者としての住民の積極的参加による新たな行政サービスの提供の枠組みを構築。
・各種の公益法人、NPO、ボランティア、民間企業などを通じて、地域住民との連携・協力による新しい公私協働のサービスネットワークの形成・運営の促進
・行政との協働のもと、住民が中心となって考え、主体となって地域づくりに取り組む「わがまちづくり」への取り組みを促進

(3)個性豊かで活力ある国土形成を推進するための地域課題への重点的な取り組み

 厳しい財政状況の中で、次のような地域課題への取り組みを重点的に推進。

活力ある地域づくり

●地域の活性化を支えるのは「人」であるという観点から、個性と活力ある地域づくりを担う意欲と能力のある人材の育成・確保を推進するとともに、ライフスタイルの変化に対応した生涯学習の充実。
●新産業創出や雇用確保をはじめ、地域の発展に結びつく科学技術振興のため、地方公共団体の自主的かつ戦略的な取り組みを推進。とくに、公立大学を積極的に活用するなど、地域の資源や人材を活用した新しい産学官の連携を推進。
●容易かつ安価な情報のやり取りを可能とする基盤である超高速インターネットアクセス網などに常時接続可能な環境を全国的に整備し、地域間のデジタル・デバイドを解消して地域振興・産業振興などを図るため、条件不利地域における光ファイバー網整備などを推進。
●ITの導入に際しては、複数の地方公共団体が業務(住民サービス業務および内部管理業務)を共同化したうえで、民間企業のノウハウ・システムを有効活用すること(外部資源活用)で、大幅な経費削減を伴う業務改革とIT関連地場産業の起業・定着、雇用の創出など地域経済の活性化を図る共同アウトソーシング・電子自治体推進戦略を推進(図2)。
●ITを活用した新たな地域振興モデルを構築する「e-ふるさと構想」を推進。

図2


個性ある地域づくり

●都市や農山漁村、歴史や伝統などそれぞれの地域が有する特性を活かしながら、都市基盤・産業基盤などの整備や中心市街地の活性化を進めるとともに、過疎地域の活性化および国土・環境保全などの多面的機能を維持・向上。
●各地域の特色ある情報を発信するとともに、相互の共生・対流を促進し、都市と農山漁村の住民がそれぞれの魅力を共有・享受することで、全体として多様な国土の形成を推進。

人と自然にやさしい地域づくり

●地域の多様なニーズを汲み上げ、高齢者、障害者、女性や子供、外国人などすべての人にやさしいまちづくりを支援するとともに、医療・介護など地域福祉の充実およびNPOやボランティアによる活動の活性化のための取り組みを促進。
●環境と調和した循環型社会の形成へ向けて、事業者、消費者、行政がそれぞれの役割を果たすことで、廃棄物の発生抑制や再使用・再生利用など、環境負荷の少ない自立的処理が効果的に行われるシステムの整備を図るとともに、将来世代まで恵みある自然環境を継承していくため、地域における地球温暖化対策、生活環境対策、国土保全対策などを促進。

安全な地域づくり

 国民の生命、身体、財産にかかわり、国・地方を通じた最も基本的で重要な基盤整備として、国と地方公共団体が、適切な役割分担の下に積極的に推進。
●火災予防対策などの推進。
・昨年の東京・新宿区歌舞伎町ビル火災の教訓を踏まえ、防火管理の充実と違反是正の徹底などにより、小規模雑居ビルなどに対する防火安全の確保を図るとともに、住宅防火対策を推進
●救急救命などの充実・高度化。
・救命率を一層高めるため、救急救命士の処置範囲の拡大を図るとともに、医学的観点から救急救命士の行う応急処置などの質を高めるための体制を構築
●大規模災害などへの対応。
・大規模地震などに対する広域緊急対応体制の充実と都道府県相互間地域防災計画のあり方の検討などの推進
・NBCテロ災害対策などの充実を図るとともに、武力攻撃事態対処法案などが国会で継続審議されている状況を踏まえ、国民保護法制における住民の安全確保策などについて検討
●防災・危機管理にかかわる組織、人材、情報通信基盤の整備・充実。
・地方公共団体における防災・危機管理にかかわる組織体制の整備促進、e-ラーニングシステムなどを活用した教育・研修体制の構築など
・国・地方公共団体・住民の防災情報の共有化のため、全国的に必要とされる防災情報通信基盤を確保
・消防防災にかかわる科学技術の高度化の推進
●自治体消防の強化と広域緊急対応体制の整備。
・消防団、自主防災組織などを含めた消防の緊急対応力を強化
・大規模・特殊災害などに対処するため、緊急消防援助隊についての位置付けおよび国の役割の明確化、機能の拡充とともに、国による主体的な火災原因調査の実施、高速性・機動性を活かしたヘリコプターの都道府県保有分を含めた活用など、広域緊急対応体制を強化





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