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平成12年度地域政策の動向について

総務省自治行政局地域振興課


 自治省(現総務省)および(財)地域活性化センターは、平成十二年十月二日、「市町村の活性化新規施策二百六事例(平成十二年度地域政策の動向)」を取りまとめた。
 この報告書は、自治省が全市町村を対象に実施した「平成十二年度地域政策の動向調査(市町村分)」により提出された市町村の新規施策四千百十四事例の中から、代表的、先進的、特徴的な事例をとりまとめたものである。
 ここでは、報告書に掲載された二百六事例のうち四事例について紹介する。
 なお、ここで取り上げた事例は、最近の地域政策の動向を把握するうえで有用と思われるものを取り上げたものであり、総務省がこれら施策を推奨する趣旨ではない点をご留意いただきたい。

1─北海道大樹町 まちづくりへの参加促進
●施策開始年度=平成10年度
●担当部課=市街地開発推進室
●連絡先=01558(6)2111


(1)中心市街地活性化基本計画の策定に係る合意形成のプロセス
 大樹町は、平成八年度の市街地総合再生計画を進めるに当たり、住民参加型のワークショップを取り入れ、積極的に住民の意見や提案をまちづくり計画に反映させる活動に取り組んできた。
 この流れは、中心市街地活性化基本計画の策定作業においても続けられており、これからも住民主導型のワークショップを発展させ、住民の理解と協力を得るために、積極的に行っていくものとする。
(2)大樹町中心市街地活性化推進協議会
 大樹町中心市街地の活性化を図るため、都市機能の整備と商業などの活性化を総合的・一体的に推進する目的で本協議会が設置された。
 メンバー構成は、十六人の委員と七人のアドバイザーで組織され、委員については大樹町長、町議会議長、商工会会長、各種団体を代表する者、一般代表からなり、アドバイザーについては学識経験者、国・道の関係職員、タウンマネージャーで構成されている。
(3)中心市街地活性化基本計画策定委員会
 住民参加のワークショップによる基本計画の策定=大樹の目指すまちづくりについて、住民の意見・提案を取り入れながら、基本計画の策定を行い、推進協議会に提案する。
 メンバー構成は、一般公募の町民をはじめ、推進協議会の委員五人、各団体の職員、役場ワークの代表者からなる総勢三十八人である。
 五回の策定委員会を行い、各回、テーマを決めて、参加者の意見、提案をまちづくりの中に取り込んでいく。
(4)まちワークショップ
 中心市街地活性化基本計画策定委員会で検討している内容について、広く住民に啓発(情報公開)するとともに、意見を聞く場として、二回開催している。


2─東京都小笠原村 小笠原村飼いネコ適正飼養条例」の制定
●施策開始年度=平成11年度
●担当部課=産業観光課
●連絡先=04998(2)3114


 遺棄された飼いネコが温暖な気候、エサやりなどの理由で増加し(当村ではこうしたネコを「野ネコ」という)、母島において、集落外で天然記念物の鳥類への食害が懸念され、集落内ではごみ荒らしや糞尿による衛生面の悪化が叫ばれるようになった。
 このため、平成八年度より、村では野ネコの被害を減少させ、これ以上数が増えないように、野ネコを捕獲し、不妊去勢手術を施す「野ネコ対策事業」を開始することとなった。三年間の事業実施により、当初集落内で野ネコが多数徘徊していた母島では、状況は改善され、被害は減少した。また、村民意見交換会を年数回にわたって開催し、問題解決のためには、飼い主が適正飼養を行い、野ネコを生み出さないように努めることこそが重要であるという共通認識が住民の間で確立された。
 この結果、平成十年十二月に、自然環境の保護、生活環境の保全を目的とし、全国初の飼いネコの登録を義務づける「小笠原村飼いネコ適正飼養条例」が制定され、平成十一年四月より施行された。登録された飼いネコには、登録番号・飼い主・電話番号を記したペンダント(不妊去勢手術をしていない場合は赤色、済ませてある場合は青色)と首輪を装着させなければならない。
 平成十二年八月末現在で、百頭の飼いネコが登録されている。この結果、集落地域がより広範な父島でも野ネコと飼いネコの区別がつくようになり、野ネコの捕獲・手術が実施されるようになった

3─香川県丸亀市 「緑の3倍増推進計画」の策定
●施策開始年度=平成12年度
●担当部課=都市経済部都市計画課
●連絡先=0877(23)2111


●経緯
 丸亀市では、平成八年に策定した「緑のまちづくり条例」「丸亀市緑の基本計画」を踏まえ、平成十二年、新しい緑化計画を「緑の三倍増推進計画」と名付け市民参加のもと全庁体制で策定に取り組むこととした。
●緑の集中投資を柱とする実効ある計画づくり
 公共施設などで緑の現況調査および緑の配置可能性調査を実施し、とくに進行中の個別事業について具体的な手法・戦略を作成し、緑の計画的な集中投資の実行プランを示す。
(1)街路
 既存街路の緑(街路樹)の現況調査に基づき、剪定をはじめとする緑の新しい育成・管理手法を見いだす。また、整備中・整備予定の街路について緑の整備方針を示す。
(2)公園
 既存公園の現況調査に基づき、市民参加の維持管理手法の導入も含め、緑をはぐくむ公園づくりを再設定する。また、整備中の公園事業を中心に、新しい緑の配置計画を示す。
(3)学校
 緑の学校モデル事業の創設に向け、小中学校を中心に学校独自の新しい緑の配置計画を策定し、年次計画的な整備を示す。また、学校隣接地での学校林の整備や通学路の緑化について、パイロット事業を選定し、具体的整備イメージを策定する。
(4)中心市街地の空き地
 中心市街地の公共的空き地や低利用地を調査し、緑の配置可能性を探るとともに、丸亀TMOとの連携のもと商店街内の緑化や花いっぱい運動などの展開手法を示す。
(5)その他
 市民参加の緑化推進として、緑大切運動の展開、保存樹木樹林の指定、緑化団体への支援、緑のバンク(緑の誕生地、寄付金、寄贈樹木)の創設などを示す。

4─大分県杵築市 閉店したスーパーをリニューアルした市庁舎
●施策開始年度=平成11年度
●担当部課=企画財政課
●連絡先=0978(62)3131


(1)改築前の市庁舎の状況について
 昭和三十四年建築(鉄筋コンクリート造り二階建て)。その後、昭和五十三年に三階部分を増築した(鉄骨造り)。敷地面積千三百二十九平方メートル、延べ床面積二千三百五十五平方メートル。
 築後四十年が経過し、老朽化が進行。またOA化の伸展などで事務室も手狭になり、教育委員会や水道課などは庁外での業務を余儀なくされ、市役所を利用する市民に不便をかけていた。
(2)民間建物の利用(買い取り改修)の発想、検討の経過について
 買収したスーパーは、昭和六十二年に建築。平成十一年二月に新店舗に移転したため閉店したものだが、商店街の中心地であり、地元商店街や商工会でもその跡地利用が課題となっていた。
 市としても、庁舎建築が長年の懸案事項であり、庁舎として利用できないかを検討した結果、庁舎としてリニューアルし利用することを六月議会に提案することに決定。
 六月議会において、設計委託費、用地取得費および景観条例=「杵築市旧家地区計画における建築物等の制限及びまちづくりに関する条例」改正案(注)を全会一致で可決。
 その後、庁舎事務室配置等検討委員会(構成:助役以下八人)を設置し、建築に関しての予算や、事務手続き、各課の配置場所などについて検討を重ねる。
(注)条例改正内容…建築物などの高さは、地上二階建てで、十メートル以下としているが、公共建築物で、建築審査会の承認を受けたものについては制限から除外する。
(3)経費の節減、市民の利用上のメリットについて
〈経費について〉
 総事業費は約十億円であり、新築の場合の四分の一で済み、経費節減を図ることができた。
〈市民の利用上のメリットについて〉
 分散していた課も庁内に配置し、一、二階の事務室はオープンフロアーにし、カウンターで間仕切りをしたため、職員の意識も改善された。また、来客用駐車場のスペースは旧庁舎では三十台程度であったが、新庁舎は八十台の駐車が可能であり、市民の不便は改善され、庁舎利用は便利になったといえる。




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