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栃木市の母なる川「巴波川」を活かして遊覧船事業を展開
1 歴史を顧みて地域資源を発掘 栃木県栃木市は、人口81,017人、面積122.06km2の市である(
同じような歴史的特徴を持つ地域としては、香取市(旧佐原市)や川越市などがある。栃木市では、このような他地域との交流を持ち、地元の歴史を顧みることによって、「蔵」、「川」、「舟」といった地域資源の重要性が再認識されるようになった。 2 「蔵の街遊覧船」の取組−オリジナリティーがおもてなしに 地域づくり団体の「うずま川遊会」は、栃木市の地域資源を活かし、まちなか再生を図り、これを契機として市全体の活性化への大きな潮流を生み出すことを目的として、「巴波川」をテーマとした各種事業を開始した。巴波川は、栃木市発展の礎となった母なる川と認識されている。 この「うずま川遊会」が現在行っている「蔵の街遊覧船」は、「蔵」、「川」、「舟」という地域資源を一体で活用する事業として、地域活性化の一翼を担っている。その目的は、栃木市により多くの観光客を呼ぶことである。 このため、「うずま川遊会」は、ソフト・ハード両面での取組を進めている。ソフト面では、まず船頭の技術力やオリジナリティーが不可欠である。船頭の質は、この「蔵の街遊覧船」の事業の中で磨かれている。例えば、今までは、舟を漕ぎながら栃木河岸船頭唄を歌う者は一部だけだったが、現在では船頭全員がこれを歌えるようになった。また、ギターを持って舟に乗り込み、栃木市を題材にしたオリジナルソングを弾き語りながら、栃木市や巴波川の歴史を説明する語り手船頭もいる。 また、「蔵の街遊覧船」の運航にも、季節の特徴を活かした工夫が凝らされている。例えば、春には、巴波川にかかる鯉のぼりをくぐりながらの舟行が楽しめる。夏には、地元の夏祭りと連携し、川岸にかがり火を焚いた厳かな雰囲気の中での舟行が楽しめる。秋には、巴波川に隣接する公園で開かれるビールまつり会場内での舟航が楽しめる。冬には、イルミネーションを見ながらのナイトクルージングが楽しめる。 このような船頭の個性を活かしたパフォーマンスや運航上のソフト面での工夫がおもてなしにつながり、リピーターが増えている。
こうしたソフト・ハード面での取組に加え、「うずま川遊会」は、平成21年7月1日からは(社)栃木市観光協会と連携し、「蔵の街遊覧船」の平日の運航も開始した。それまでは3月〜7月、9月〜11月の日曜・祝日のみの運航であったが、この平日の運航によって、更なる乗船客増を図っている。 3 事業の成果−観光客数の大幅な増加 この事業がマスコミ等で取り上げられる機会が多くなるにつれ、遠く
また、地元栃木市からの認知度もさらに高まっており、船上において新郎新婦のお披露目式を行ったり、地元小・中学生が校外の体験学習として遊覧船に乗ったりするなどの事業も展開されている。このほか、栃木市内外を問わず、定年退職者等、高齢者の活動の場としても、広く利用されることが予想される。 4 様々な課題を克服し、さらなる発展へ この事業を継続していく上で、地域住民からの理解や協力はなくてはならないものであるため、引き続き観光の目玉としてだけではなく、より地域に根ざした活動を行っていく予定である。今後の取組としては、以下の点があげられる。 @事業範囲の拡大と活動の継続 ●様々な媒体を利用した広報(特に観光客が減少する夏季・冬季の誘客対策、人員確保 のための広報活動など) ●船頭人員の増加 ●船頭のレベルアップを目的とした講習会及び講演会の実施 ●現在より長く乗船できるようなルートづくり(現在の乗船時間は約15分) A運航環境の整備 ●十分な水深の保持 ●ゴミや川藻のないきれいな川づくり ●川岸の木杭改修などハード面での整備 B周辺施設の整備 ●トイレや駐車場の整備 ●遊覧船事務所の開設 C乗船客の回遊性の向上 ●運航ルート周辺の住民との連携(遊覧船に乗った後に、周辺の店で食事や買い物をし てもらうなど) ●経済的効果を地元に還元できるような、より地域に根ざした活動の実施
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