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鹿児島県薩摩川内市
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地域のことを地域の人で〜人・心・自然ふれあう斧渕!

1 世代間交流を深めるために−身近に現存する地域資源に着目
 

「おのぶち塾」
鹿児島県薩摩川内市は、人口101,153人、面積683.5km2の市である(平成21年4月現在)。薩摩川内市の斧渕地区は、旧東郷町の中心に位置していた。平成16年10月の市町村合併によって薩摩川内市が誕生したことを受け、斧渕地区では、市と市民の共生・協働活動の推進を図るため、平成17年4月に「斧渕地区コミュニティ協議会」が設立された。
 近年核家族化が進み、子どもと地区住民が接する機会が少なくなってきた。このため、斧渕地区コミュニティ協議会は、地区と学校が中心となって地域の教育力を高めるとともに世代間の交流も図るため、「おのぶち塾」を立ち上げた。この取組で着目したのは、身近に現存する地域資源である。




菜種落とし

米粉パンづくり

しめ縄づくり
2 「おのぶち塾」の取組−地域資源を自らの手で
 「おのぶち塾」は、地域の教育力を高め、青少年の健全育成を図るための取組であるが、子どもだけではなく、今まで交流のなかった世代間の交流を図り、高齢者の能力を活かして一緒に活動してもらうことも目的としている。
 「おのぶち塾」の最初の活動は、堤防に植えていた菜の花から菜種を取る「菜種落とし」であった。これは、世代間の交流が図れただけでなく、身近に現存する地域資源を活用した昔ながらの方法での体験学習ができたことが地区民に好評であった。このことから、「おのぶち塾」は、しめ縄・竹ぼうきづくり、鰻・カニの放流、米プロジェクトへとその活動が広がっていった。
 「おのぶち塾」は、今では幅広い活動を行っている。最初の活動である「菜種落とし」は引き継がれ、毎年大勢の参加者が昔ながらの農機(唐箕)を使って菜種を取る作業に取り組んでいる。活動の際にみんなで食べるおにぎりは、米プロジェクトで収穫した米である。昼食づくりは、以前は高齢者が中心に行っていたが、子育て世代の方々が率先して取り組むようになり、世代を超えて地域づくりへの思いが浸透してきた。
 また、休耕田を利用した米プロジェクトでは、収穫した米が親子料理教室、味噌加工、米粉を使ったパンづくり及び高齢者の活動「いきいきサロン」の食事会に材料として使用されている。このようにこのプロジェクトは、交流を伴う米の活用に取り組むものになっている。
 さらに、「おのぶち塾」では、幼稚園・小学校運動会の緑門作り、小学生による鰻・カニ放流活動など、自然・人のふれ合いを中心にした様々な活動も進められている。このほか、わらを使って中学生と高齢者がしめ縄づくりをし、昔の技術を伝承する取組も行なわれている。

3 事業の成果−交流による活動展開の向上
 「おのぶち塾」の最初の目的は、世代間の交流を深めることであったが、活動を通して他にも様々な成果が現れてきた。まず1つの地域資源の活用から活動の幅が広がり、地区内にある様々な地域資源を有効活用することができた。例えば、休耕田活用による景観づくり、鰻などの放流による川の環境保全等を通じて、地域資源の大切さも認識されつつある。
 また、「おのぶち塾」では、最初は子どもと高齢者が対象であったが、現在では子育て世代まで参加者が広がり、活動を楽しみにしているボランティア参加者も増えた。地区住民の地区に対する意識の変化が現れ、地区の活性化につながっている。さらに、活動に参加する一人ひとりが地域の資源になりつつある。

4 今後の方向−さらなるふれ合い活動を目指して
 斧渕地区コミュニティ協議会は、現存する地域資源を活用した体験学習を行うほか、活動を通して住民が豊かな心を持ち、ふれ合いを大切にしていくこと期待して「おのぶち塾」に取り組んでいる。これからも様々な地域資源や体験学習のテーマを模索し、人とのふれ合いを中心とした「おのぶち塾」の活動の幅を広げていくこととしている。

幼稚園でバケツを利用した田んぼづくり
 課題としては、「おのぶち塾」の活動は地区住民に浸透してきたものの、地域資源の活用方法が十分には継承されていないことがあげられる。斧渕地区コミュニティ協議会としては、菜種落とし、竹馬づくり、わらじづくり、郷土料理づくり等技術を持つ名人については「おのぶち塾」での活動の幅を広げるなど、人的資源の活用を目指したいと考えている。
 また、菜種落としでは、食用菜の花を栽培し、菜種油を作るほか、みそづくり、米粉でのパンづくりなど、安心・安全な食品づくりを通して、食育活動にも取り組んでいきたいと思っている。今後試行錯誤を繰り返しながら、斧渕のブランド品を作り、利益を得て地区の活動資金にできないかということも考えている。
 「おのぶち塾」は、これまでの活動を通じて地域資源の活用・維持、伝統の継承、子育て環境、高齢者福祉等様々な面に関与しており、それが地区全体の活性化につながっている。このため、斧渕地区コミュニティ協議会としては、今ある自然資源や人的資源などの地域資源をさらに活かした振興活動の発展が、地区が目指す「人・心・自然ふれあう斧渕」につながっていくであろうと考えている。

■事 業 名:おのぶち塾
■事業開始年度:平成16年度
■事業主体:斧渕地区コミュニティ協議会

連絡先    
東郷支所市民生活課
TEL 0996−42−1111 
FAX 0996−42−0767


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