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| 事例8 福岡県北九州市 | ||||
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| 室町一丁目地区第1種市街地再開発事業 | ||||
| 〜小倉都心部再生の起爆剤「リバーウォーク北九州」〜 | ||||
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| ●自治体Data ●行政側の声 ●関係団体担当者の声 | ||||
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再開発までの道のり
昭和60年代に入ると、区役所の老朽化などの理由により、移転も含めた検討がはじめられた。区役所をはさんで西側には従来の商業店舗、東側には紫川と百貨店があり、区役所の閉庁時には東西の賑わいが分断されるという問題があった。そこで、市は区役所を移転新築することを決定し、跡地には文化施設を計画した。これは市が昭和63年に策定した『北九州市ルネサンス構想』にも基づいたものであった。この構想は、明治以来工業で発展してきた北九州市が、まちの再生を目指し産業転換を柱として策定したものだ。そもそも5市が合併した経緯があり、均衡ある「多核都市」を目指していたが、この構想により「均衡に配慮した集中型都市」へとまちづくりの方向を転換し、小倉地区は都心の『顔』と位置付けられた。 また、この周辺住民のまちづくりに関する意識は高く、平成6年には室町一丁目西地区まちづくり研究会が設立され、地権者を中心とした住民の勉強会なども開催された。平成8年12月に区役所跡地と周辺で老朽化の進んでいた商業施設を含めた一体的な市街地再開発事業に取り組むため、市街地再開発準備組合が設立された。 紫川と一体となった開発により、リバーウォーク北九州誕生
開発に際しては周辺環境への配慮も行われた。外装素材の選定、施設内部から周辺景観を楽しめるような工夫、既存の眺望に配慮する形での建物形態の変更等、周辺環境に調和する工夫がなされた。また、河川水を利用した熱源システム、自然換気システムなど省エネルギーに配慮した最新設備を積極的に採用するなど、環境都市・北九州を代表する建築物となっている。 周辺に広がる開発効果 平成15年に第1期工事が完了し、商業店舗部分、オフィス部分、文化施設部分が開業した。その後、この開発区域内に店舗を出したいと企業からの申し出があり、高級車のショールームを併設した営業店舗が完成。また商業中心地という魅力により郊外にある大学のサテライトキャンパスが進出、平成18年4月に開学した。平成15年の開業以来、この地区の魅力が向上していることをうかがわせる。 直接の効果としては「リバーウォーク北九州」の開業初年度の集客が目標1,000万人だったのに対し、1,150万人を達成。その後も年間約850万人のコンスタントな集客が見られる。賑わいの広がりとして、JR西小倉駅の乗降者数が3割増し、紫川対岸の百貨店、商店街地区と室町地区を結ぶ勝山橋、鴎外橋の通行者数は従前の倍となった。また、周辺観光施設である小倉城、松本清張記念館、小倉城庭園の観光客数も増加した。生活環境の変化としては、隣接する室町二丁目地区の人口、世帯数が平成15年以降増加に転じている。河川空間及び近隣商業地区との連携により、小倉地区全体の賑わい創出に貢献している。複合施設のため、朝、昼、夜と違った集客が見込まれ、常に賑わっている。また市役所、図書館など公共・公益施設への経路上にあることから、行きかう人も多い。 連携による更なる発展にむけて 本事業は、都心の顔づくりを目指し官民が協働、連携して事業を進め、一体的な開発が可能になったことが成功要因として挙げられる。また小倉城や勝山公園、紫川など周辺環境を積極的に取り込んだ開発事例ともなっている。現在、周辺商店街・商業施設、地域住民が連携して、これらの魅力を活かした賑わいづくりに取り組んでおり、地域一体となったまちづくりも進められている。リバーウォーク北九州の誕生によって都心に賑わいの核となる施設が完成し、これにより地域のまちづくり活動が活性化したことは大変意義深い。今後の課題であるが、地区が将来にわたり都心の賑わいの中心として機能するためには、更なる魅力向上のためにソフト面の充実、継続したイベントの仕掛けなど必要となってくる。これまで以上に関係者の連携が重要となるであろう。平成18年4月にオープンし大学の学生達がまちづくりに参加するなど新たな機運も生じている。今後周辺地区も含め、どのようなまちづくりが進められていくか大変期待される。 |
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自治体DATA
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| 行政側の声 北九州市建築都市局再開発課の斉藤さんにお話を伺いました。 |
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取り組みの中で苦労した点は?
取り組みに対する考えは? 北九州市の都心地区としての機能を果たすと共に、その効果を周辺へ波及させていくような整備をするよう心がけました。そのため、市のシンボルとなるような魅力的な施設を目指し、地域一帯の魅力向上や周辺景観との調和にも気をつかいました。 行政側のかかわり方は? 市ではこの事業を都心再生の中核事業と考え、放送局や新聞社、大学等へ事業参加を呼びかけ、多機能な都市型複合施設が誕生しました。 また地権者として、市民から特に要望の高かった都心部の文化施設として芸術劇場や美術館分館を整備、勝山公園や紫川との一体的整備も行い、賑わいと憩いの空間を創出しています。 再開発組合との関係では、補助金の確保や事業に対する指導・助言など、国、県とも連携して、事業推進の支援を行いました。 今後の課題や取り組みなどは? この事業が完成したからといって、まちづくりが完結するわけではありません。200万人広域圏の中核都市としての魅力向上や更なる発展のため、周辺地区の再開発も含め地区全体を活気あるまちにしていく必要があります。これからもさまざまな機関と連携をとってまちづくりを進めていかなければならないと考えています。 |
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| 関係団体担当者の声 再開発組合のコンサルタントをしている小島さん((株)都市問題経営研究所)にお話を伺いました。 |
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取り組みの中で苦労した点は?
どういう施設を目指していましたか? 北九州市民だけでなく、北部九州や中国地方西部にまで、小倉が広域中心なのだというイメージをより強くもってもらえる個性ある施設づくりを目指していました。単にひとつの施設としてだけではなく、街の一員として周辺と協働することも意図しています。 リバーウォーク北九州の役割は? マイタウン・マイリバー整備事業により生まれ変わった紫川のほとり、そして市のシンボルである小倉城を戴く勝山公園に隣り合うという都心の憩いの場として格好な位置にリバーウォーク北九州はあります。そぞろ歩く、ウインドウショッピングを楽しむ、街角に佇む、オープンエアの下でコーヒーを嗜みながらおしゃべりをする、そんなゆとりと都市的魅力を兼ね備えた「場」を小倉の街に来られた方々に提供することで、立地を生かした役割を果たして行きたいと思っています。 これまでに問題となったこと、その解決策や取り組みは? 文化、情報、商業の複合用途施設というだけでなく、自治体、マスコミ、商業者という特性の異なる床所有者が共同して建物を管理するということで、具体的な管理方法や区分、それに費用負担についての協議には、長い時間を必要としました。リバーウォーク北九州の管理運営はひとつの街の管理運営であるという共通認識をもつことで、はじめてお互いが納得できるシステムを組み立てることができたのです。 まちづくりのビジョンは? とくに商業に関しては厳しい経済情勢の下で施設を維持していかなければならないので、「みんなで仲良くまちづくりを」とだけ言ってはいられないのですが、それでも小倉の街全体が浮揚しなければ、リバーウォーク北九州が生き残ることはできません。その意味では、商業者だけではなく地域の人々の連携が進むよう、持てる能力を生かしていきたいと考えています。 |
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