地方都市においては、まちの郊外化や中心市街地の空洞化、にぎわいの喪失などに対して、様々な取り組みを行っているものの、思うように状況が好転しない地域が少なくありません。一方、人口減少・高齢化社会の進展により、インフラの維持管理コストや行政サービスコストの抑制という視点とともに、高齢者をはじめとする方々が歩いて暮らせるまちづくりの視点も今後重要になってきます。
 平成17年12月、経済産業省による産業構造審議会流通部会・中小企業政策審議会経営支援部会商業部会合同会議の中間報告では、人口減少・高齢化社会において「持続的な自治体財政」及び「コミュニティの維持」を実現するための方向性として、「コンパクトでにぎわいあふれるまちづくり」が望ましいとの提言を行っております。
 これらを背景に、商業機能、公共公益機能など様々な都市機能の市街地への集約をはじめ、まちなか居住の推進、公共交通機関を中心とした交通システムの充実など都市機能の充実を図った取り組み、コミュニティとしての魅力向上によるまちのにぎわい回復に向けた取り組みなど、まちづくりに積極的に取り組んでいる事例も各地では存在しております。
 そこで、当センターにおきましては、各都道府県にご協力いただき、都市機能の充実やにぎわいのあるまちづくりに取り組んでいる事例を収集いたしました。本書はそれを取りまとめたものであり、各地方公共団体の担当者の方々が類似の事例に取り組む際の参考にしていただくことを目的としております。
 本書では、各都道府県からご推薦いただきました事例の中から、148事例の紹介を行っております。その中でも、先進的・代表的な8事例を「特集8事例」とし、現地取材を行い関係者の方々の生の声を取り上げました。また、特に参考になると思われる40事例を「本編40事例」とし、関係する地方公共団体の担当者の方々に取り組みに至るまでの経緯、課題や苦心談等をご執筆いただきました。その他の100事例に関しましては「資料編100事例」として巻末に掲載しております。
 本書が、都市機能の充実やにぎわいのあるまちづくりに取り組んでいる地方公共団体の方々をはじめとし、関係の皆様のご参考になれば幸いに存じます。
 最後になりましたが、本書の制作にあたり、ご協力をいただきました皆様方に厚く御礼申し上げます。

平成19年3月

財団法人 地域活性化センター
理事長  谷合 靖夫


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