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| 事例9 大分県 由布市 | |||
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| 自然体験学習施設「ゆふの丘プラザ」 | |||
| 体験学習を通して地域社会に貢献をめざす | |||
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| ●自治体Data ●行政側の声 ●指定管理者(実際に管理運営する方々)の声 | |||
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九州でも1、2を争う人気の温泉地由布院温泉。この街を一望する丘の上に、「ゆふの丘プラザ」はある。 「ゆふの丘プラザ」はもともと大分県立の「湯布院青年の家」として昭和39年にこの地に建設された。環境も良く、交通の便も良かったため、同様の施設における稼働率は全国でもトップクラスに入るほどであった。 しなしながら、大分県における行財政改革プランにおいて、県内に県立の同様の施設が3つ(他の2つは九重青少年の家と香々地青少年の家)あることが問題視され、廃止対象となった。県は廃止にあたり、湯布院町に施設の譲渡の意思について打診を行った。 これを受けて町では施設建設の際に町有地を無償提供した経緯や、町の総合計画に含めていることもあって県に町への移管を希望した。しかし湯布院町も財政が厳しく、有償での譲渡は不可能であった。町村合併論議の最中でもあって「財政が厳しいという理由で合併するのに、なぜ県が廃止するような施設を引き取らなければならないのか?」という意見もあった。そのような中で指定管理者制度を導入して、利用料金制とすれば町の出費は無く、町議会及び合併協議会の理解を得て町の財産にすることが可能ではないかということになった。 選定までの取り組み 湯布院町では大分県からの施設引受までの期間が1年しか無いことから、町村合併協議と平行して導入の準備手続きを進めた。平成16年6月から12月にかけて県の廃止条例の動きに合わせて、施設の設置及び管理、指定管理者指定手続きなどの条例を制定し、指定管理者応募資格は指定期間中、安全かつ円滑に対象施設を管理運営できる法人その他団体とした。 翌年1月に入って1ヶ月間指定管理者の募集を行い、募集に対して2件の応募があった。選定委員会を開いてプレゼンテーションを行い、100点満点(住民の利用の平等な確保10点、施設の効用の最大限の発揮20点、経費の縮減30点、管理を安定して行う人的・財政的基礎30点、その他必要な事項(個人情報の保護など)10点)の採点方式で審査を行った。その結果、経営的な安定と教育施設の運営という面から、指定管理者には学校法人別府大学を選定した。 指定管理者による施設の管理運営状況 学校法人別府大学は、別府市と大分市にキャンパスを持つ大学と幼稚園、小学校、中学校、高等学校、短大、大学院と看護専門学校を運営する学校法人である。他にも別府市内の公立保育園の指定管理者に指定されている。 現在「ゆふの丘プラザ」には所長、総務担当、専門指導員、設備管理担当の4名が常勤職員として勤めており、そのうち2名が地元採用で、県営時の半分の人数で運営している。運営の方針としては、[1]自然の中で青少年の全人格の成長を支援する[2]一般の利用が無い場合には学生の資質を高めていく[3]別府大学は海外の姉妹校が多いので定期的に招聘して国際交流を行う、の3つである。現時点では指定管理者に指定されてから6ヶ月しかたっていないこともあり、職員数が減った以外は県が運営していた時と比べて、国際交流事業が若干増えた以外はほとんど変化がない。利用者は学校関係やスポーツ関係、音楽関係の合宿が多く、企業の社員教育などの利用もある。県が運営をやめたということで、6月までは利用が例年に比べて減ったが、夏にはフル稼働状態に戻っている。施設が古いせいもあって維持費が結構かかるが、別府大学としては研修施設としても利用しているので利益を上げる必要はないと考えおり、赤字を無くすことが問題で、そのためには営業を強化していく必要があると考えている。 導入後の効果や今後の課題 県営の時は町民の利用はほとんど無く施設との接触は少なかった。移管されてからは町役場が地域の施設として一般開放したため、子ども会の利用や、PTA大会など日帰り利用が増えてきており、住民の利用できる施設であるという認識が深まってきた。今後も地域のいろいろな行事と施設を結びつけていけるように取り組んでいる。これからの方針としては、施設を住民に開放して地域の人と一緒に地域づくりの一翼を担うことを目指している。 課題としては、インターチェンジから近く、自家用車を使う分には便利であるが、由布院温泉の中心街からかなり離れており、どうやって地域住民と連携していくかということと、冬は雪や凍結があり施設の稼働率が落ちるので対策をどうするかということである。設備そのものの評価は高いので、冬の施設活用ができれば集客効果もあがり、住民の認識も高まるのではないかと思われる。その結果大学と地域住民との架け橋になれれば、地域づくりにも参加できるようになるはずである。
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| 自治体Data | |||
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大分県が施設廃止を決めてから、町で引き受けるまでの期間が1年しかなく、町村合併協議と平行して条例を制定しました。財政悪化を防ぐために合併するという議論の中で、維持費がかかる施設を引き受けましたので、コストの面から指定管理者制度を導入することになりましたが大変苦労しました。 また県の施設廃止条例策定の進み具合に併せて手続きを進めなければならないので、時間的な制約が大きいものでした。6月に議会説明を行い、9月に指定管理者の手続き条例、12月に設置条例を策定し、議会に承認をいただきました。 ○行政として、指定管理者制度に対する考え・意見(メリット・デメリットなど) 大分県が運営していたものなので、比較はできないのですが、苦情もないし、デメリットは今のところありません。コスト上の理由で指定管理者制度を導入したという経緯なので、メリットはあると思います。 ○指定管理者の運営に対する考え(期待や要望など)は 指定管理者はできるだけ経費をかけないでいいところにお願いしようということで、本社位置などのような地域指定はかけていませんでしたが、なるべく地域活性化につながるように地域の人と物を活用してくださいとお願いしています。 また町の施設ですので、合併後の由布市の市民と外部の交流の場にしてほしいとお願いしています。この周辺は高山植物もあるので、ハイキングなどを通じて別府大学の学生さんと由布市の子どもたちが交流していただけるとありがたいと思っています。 ○指定管理者に対する行政側の支援・指導・関わり方などはどのように考えていますか 今のところ運営は全てお任せしています。施設開放などの地域住民利用の仲立ちはやっています。 ○施設の管理運営に対して留意している点などは 町の施設なので地域の財産を利用してもらうということです。これは指定管理者の募集要項にも謳っていますし、そのまま協定という形になっています。また地域に開かれた施設にしていきたいと考えています。 ○今後の課題や取り組みなど 指定管理者の募集時に、別府大学のほうから提案として、学生が街中に出て行って街中の案内などをすることで交流を行う「由布院探検」というような自主事業を行いたいとの希望がありました。別府大学としては街中に人を呼びたいと考えているようで、そのような方向で進めてもらえればありがたいです。
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大分県運営時と変わったのは、人員が半分の4名になったことくらいです。事務は大学のほうでできますので減らしました。大分県時代の指導主事の副所長に専門指導員として残ってもらった以外に地元採用が2名います。食堂やアルバイトも地元採用ですし、工事関係も別府や大分の大きい会社と契約していましたが、緊急時に間に合わないので全部地元の会社に切り替えました。まだ始まって6ヶ月くらいなので事業内容が大きく変わったわけではありませんし、具体的に大分県がどのような運営をしていたかは詳しくわかりません。事業的には別府大学の海外姉妹校との国際交流事業が増えたくらいでしょうか。 ○管理運営で心掛けている点や苦労している点など 青少年の自然体験施設ですから、自然の中で青少年の全人格の成長を支援するというのは第一の条件ですが、それとは別に、別府大学の研修施設として学生の研修を深めていくことと、もうひとつは、別府大学は海外の姉妹校が多いので、計画的にここに招聘して国際交流を行うこと、これが一番大きいです。 運営で苦労しているのは施設が古いので、水道管が破裂したりして予想外の出費があったりすることです。でもそれは仕方が無いと考えています。我々は学校法人ですから、ここで利潤を上げる必要は全く無く、赤字を出さないように努力しています。それとこの辺は冬になると道路が凍結するので、スタッドレスタイヤが必要なのですが、九州の利用者はそういう意識がありません。チェーンを持っていてもつけ方がわからない人が多いので、冬は利用者が減ってしまいます。施設の冬季活用法を探すのも今後の課題です。 ○地域との関わりは 大分県の施設の時はこの施設を町の人が利用するなど考えられませんでした。何にも意識していなかったのか、この施設と地域というものはあまり結びついていませんでした。今回町が地域の施設ということで、一般開放を行った結果、子ども会や大分郡のPTA大会が行われたりするようになってきていますので、合併後の由布市民が気軽に利用できる施設となっていくと思います。これからは地域の行事とどう結び付けていくかが課題ではないでしょうか。将来的には地域住民と一緒になって、地域づくりの一翼を担えるようになりたいと考えています。 ○行政との関わりは 地域住民との間に立って、施設開放などを行ったりしていただいています。運営に関しては管理規則の制定や運営協議会などでご協力いただいています。
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