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| 事例3 新潟県 和島村 | |||
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| 道の駅良寛の里わしま 地域交流ゾーン | |||
| NPOによる施設の管理運営が地域の活性化につながる | |||
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| ●自治体Data ●行政側の声 ●指定管理者(実際に管理運営する方々)の声 | |||
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新潟県の中央部に位置し、良寛にゆかりがある和島村では、平成2年に八幡林遺跡から日本書紀に記録がある「沼垂城」の木簡が出土したことを契機に、遺跡の重要部丘陵地をトンネル化し保存することになった。これと同時に国土交通省(旧建設省)と和島村が共同で、このトンネルの入り口近くに「道の駅良寛の里わしま」を整備することになった。平成7年には既に整備が済んだ施設である「美術館ゾーン」を「道の駅」に登録し、平成15年には「道路情報ターミナルゾーン」と「地域交流ゾーン」を拡張整備し、翌年にリニューアルオープンした。 「地域交流ゾーン」内の施設には、「地域交流センターもてなし家」、「良寛の里ふれあい広場」と駐車場などがある。このうち「もてなし家」は、良寛が亡くなった翌年の天保3年に建築され、170年程経ったかやぶき民家を住民から無償で譲り受けて移築したもので、温故知新の精神を宣言するシンボルとして整備された。 「地域交流ゾーン」の運営管理については、「市町村合併後も地域の力を結集し、地域の様々な財産を後世に伝えていく仕組みをつくれないものか」と、市町村合併協議と並行しながら新しいシステムの導入を検討していた。折りしも平成15年9月に改正地方自治法が施行されたため、指定管理者制度を導入することを検討し始めた。 選定までの取り組み 制度導入するにあたり、村内全ての公の施設について一度に導入する方法と個々の施設ごとに分けて導入する方法を検討した。全国的にもまだ事例が少なく導入後の効果が分らなかったことと、施設のオープンまでに時間が無かったことから、まずは「地域交流ゾーン」の運営管理のみ導入することにした。 平成16年4月のオープンに間に合わせるため、平成16年3月に「道の駅良寛の里わしま設置及び管理に関する条例」改正議案を提出し、議会で可決された。その後、制度導入決定から指定管理者選定までの期間が短かったため公募を行わず、指定管理者として将来の村づくりについて議論と実践を行っていたNPO「和島夢来考房」に指定した。 指定管理者による施設の管理運営状況 指定管理者に指定された「和島夢来考房」は、「地域の力を結集し、地域の様々な財産を後世に伝えていく仕組みをつくれないものか」という思いで、平成15年9月頃より住民と行政が意見交換や視察などを行い、設立された和島村で最初、三島郡でも最初のNPOである。設立にあたり活動拠点は定まっておらず、活動内容を検討している段階であったが、「地域交流ゾーン」に指定管理者制度が導入されることが決まると、理念が一緒であることと抱えている課題が解決できるということから応募し、指定管理者に指定された。 施設の運営管理は、職員13名(正職員3名、パート10名)で行っており、従事者全員が地元の主婦や定年退職者である。この他にも村職員の2名ほどが、相談役として必要に応じサポートにあたっている。当初は、NPOや指定管理者という聞きなれない制度を採用したため、住民に受け入れてもらえなかったが、活動実態が目に触れるようになると、施設の運営に協力するボランティアは増えていった。 「もてなし家」では、軽食として郷土料理の提供、特産品販売、農産物直売など、地元産の米の消費拡大や地産地消を目的に取り組んでいる。その他にも、地域住民の技術を生かした各種体験教室、収穫祭などのイベントも開催して、また村外での物産販売イベントにも特産品を出店販売している。運営経費については、村からの委託料収入と、NPOの自主事業である特産物の販売や食堂の収入などで賄っている。 導入後の効果や今後の課題 制度導入によりNPOが施設の管理者となったことから、地域住民のための施設という強い認識が芽生え、自分たちのものを大切にしようという思いから、多くの住民がイベントに参加するなどボランティア活動するようになった。また、「もてなし家」では、多種多様な活動を行っているので、意欲に応じて気軽に参加することができる。さらに、NPO「和島夢来考房」の会員になれば施設の経営にも参画できることから、多くの住民の意向を取り入れた運営もできつつある。 NPO「和島夢来考房」による事業展開は、計画から実施までを短期間で行い、機敏で柔軟な活動が可能なので、時間がかからない。また、地域住民のボランティア活動により支えられていることもあって、本来有償で相当な額になる施設の維持管理費も非常に安くなっている。よって、行政コスト削減に貢献している。 昨年から、観光シーズンに職員研修の意味を含めて施設以外で行われる各種イベントに役場職員も支援スタッフとして参加しており、普段の業務にはないものを体験することにより、職員の意識改革につながっている。 しかしながら一方で、課題としては今後の安定した経営を確立していくことがあげられる。
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| 自治体Data | |||
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○制度導入のきっかけや、導入までに苦労した点は 制度導入のきっかけは、市町村合併の議論の中で、当村のような小さな自治体は、自分たちの力で自分たちの地域を守っていくという気概がなければ、時代の流れの中でふるさとの良さは失われていき、地域としても衰退していくという危機感があったからです。 指定管理者制度が創設されてまだ間がなかったため、全国的にも導入事例が少なく、限られた資料を取り寄せ参考にし、不完全な部分があるかもしれないという危惧を抱きながら、導入を試みました。 幸いにも制度導入の初年度から上手くいったのは、やはりふるさとを思う住民の熱意と従事者の資質に恵まれていたことであると思います。 ○指定管理者制度に対する考え・意見(メリット・デメリットなど) 行政にとって今後大変有効な制度として機能していくものと思います。課題があるとすれば、公募と選定作業がうまく機能するかということです。公募した場合、複数の希望者の中から公平かつ客観的な基準により、行政の求める使命を実現できる最適な団体を選定する方法が難しいと思います。 ○指定管理者の運営に対する考え(期待や要望など)は しっかりした団体維持能力を有して、継続して安定した管理運営業務を遂行することを望んでいます。 また、管理運営については、必ず事故の発生への対応を念頭におく必要がありますので、日ごろから職務従事者の資質向上と事故への心構えが求められます。 ○指定管理者に対する行政側の関わり方などはどのように考えていますか 共に手を取り合い、共に汗を流していくという協働の精神が前提になければ、長期的には上手くいかないと考えるので、何らかの方法で関わっていきたいです。 ○これまでに起こった問題やその対応は 新規施設であったため、管理開始の当初から、不都合な点や施設の不備が指摘され、改善要望やより良い施設にするための提案がNPOから出されました。村としては、その都度、予算の補正と議会への説明に意を注ぎ、最大限現場の意見を取り入れる対応をしています。
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最初は集まった住民有志の意識にもばらつきがありました。行政からの度重なる要請と呼びかけに恐る恐る賛同しながら、行政も一緒になって共に汗をかくことを条件に、将来の村づくりに少しでも貢献できればという気持ちが生まれたので、思い切ってNPOの設立と指定管理者の応募を決定しました。 ○管理運営に必要なことは 業務遂行できる体制を構築することが必要と考え、現場責任者と中心となるスタッフについては、きちんとした有償雇用制度を採用し、常勤体制をとっています。人件費1名相当額は、村から委託料として支払われていますが、他のスタッフの分は、活動の中から捻出していくこととなっています。したがって、事業の経営動向により人件費分の利益が出ないことも予想されることから、月1回定例理事会を開催して、きちんとした経営分析とその対応策を検討して、慎重に事業展開を行っています。 ○管理運営で心掛けている点は 各地の道の駅が観光地化したりショッピングセンター化している中で、この施設の特徴はハードよりもソフト(=人のサービス)を重視しています。おもてなしの心を形に表して訪れるお客様に感動を与えることを目標に、従事者の資質向上と清潔な施設維持に努めています。更に、不特定多数の人が利用する施設なので、事故防止に気を使っています。 ○行政や地域住民との関わりにより得られるものは いろんな人との交流や関わりの中で、今までばらばらだった地域の人的、物的資源を有機的に結びつけていき、今まで気がつかなかった新しい魅力と力が生み出されるのではないかと感じています。逆に、我々の使命は、さまざまな資源のネットワーク化やコーディネイトすることであると思うようになりました。 ○これまでに起きた問題やその対応は 現場における施設の不備や運営上の問題点について、種々改善要望や提案を行ってきています。行政の対応は、多少時間がかかる傾向にありますが、概ね聞き入れてもらってきました。 ○今後の取り組みは 初期の志と団体の目指す方向性、使命を見失うことなく、男女の垣根を越えて、若者から年配者まで多様な人材を取り込みながら、法人組織の拡充強化を行っていきたいです。
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