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| 事例1 宮城県 仙台市 | |||
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| 仙台市子育てふれあいプラザ「のびすく仙台」 | |||
| NPOで培ったネットワークを活かした子育て支援施設の運営 | |||
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| ●自治体Data ●行政側の声 ●指定管理者(実際に管理運営する方々)の声 | |||
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仙台市は、「子どもが健やかに育ち、安心して子どもを生み育てることができる子育て環境の整備」に取り組むため、平成9年に「仙台市すこやか子育てプラン」を策定し、平成14年には第2期行動計画(平成14年度〜18年度)の重点プロジェクトの一つ「子ども家庭支援ネットワーク推進」の中核施設として「(仮称)子ども家庭支援センター」構想を打ち出した。 この構想に対して、託児ボランティアや地域で子育て支援活動を行っていた市民団体は、自分たちの意見を反映してもらうべく、平成14年に「センターを考える会」を3回開催し、活動内容をまとめた提言書を仙台市に提出した。 また、仙台市では、平成11年に市民との協働を掲げ、市民活動を支援する拠点「市民活動サポートセンター」を立ち上げた際に、NPO法人に初めて公共的な施設の管理運営委託をした事例があった。 このような背景から、仙台市では「(仮称)子ども家庭支援センター」(以下「のびすく仙台」という)に関しても、管理運営委託先として外郭団体だけではなくNPO法人や社会福祉法人などの公共的団体も対象とすることとし、平成15年6月から7月にかけて公募し、8月に「NPO法人せんだいファミリーサポート・ネットワーク」(以下「NPOせんだいFN」という)を選定した。 しかし、平成15年9月の改正地方自治法の施行により指定管理者制度がスタートしたため、委託団体として選定した「NPOせんだいFN」を、仙台市における初めての指定管理者とすることとし、平成16年1月に「のびすく仙台」を開設した。 なお、仙台市では平成16年4月、管理を委託している施設すべてに指定管理者制度を導入し、従来からの受託団体をそのまま指定管理者としたが、その後順次公募による指定管理者に切り換えている。 選定までの取り組み 先に触れたように、「のびすく仙台」について当初は管理運営委託として平成15年6月から7月中旬まで公募した。公募方法は全戸配布の市政だより、市のホームページ、チラシを利用し、6月中旬の事前説明会を経て、最終的にNPO法人を含む5団体の応募があった。この際に、選定において透明性と公平性を確保する観点から、提出された申込書を締め切り後に市民の縦覧に供し、申し込んだ段階から他の団体の申請内容を見ることができるようしたが、これも特徴的な手法の一つである。 また、選定委員会についても3回のうち2回は公開している。選定委員会の構成は外部委員5人、内部委員(市職員)1人で、選定方法も委員会で検討し、[1]申込書・企画書の全ての項目をABC評価、[2]プレゼンと質疑応答による公開面接審査に基づく点数評価、[3]各委員の総合評価に基づく協議という手順を経て「NPOせんだいFN」を選定した。この「NPOせんだいFN」は、前述の「センターを考える会」のメンバーが「のびすく仙台」を運営することを目的として新たに設立した団体である。 指定管理者による施設の管理運営状況 「のびすく仙台」は、仙台市の中心部にある仙台市ガス局ショールームビル3階にテナントとして入居しており、施設内には日の良く当たる明るい空間に絵本を読んだり、飲食のできるふれあいひろばや、子育て情報を提供する情報コーナー、託児室などがある。休館日は、月曜日と祝日・振替休日の翌日と年末年始で、土曜日、日曜日、祝日は開館している。 「のびすく仙台」で指定管理者が行う事業は、[1]ひろば事業:乳幼児のいる親の交流・相談の場などの提供、[2]託児事業:乳幼児の一時預かり、[3]子育てに関する事業を行う者との連携、[4]市民による子育ての相互援助活動の促進及び支援である。このほか市の委託事業として情報収集提供を行っている。 運営にあたっている「NPOせんだいFN」の職員は、常勤職員7名と非常勤5名の12名となっており、常勤職員7名は仙台市内から雇用している。12名のうち、資格保有者は、保育士3名、幼稚園教諭1名、教員2名の6名である。 「のびすく仙台」のひろばの利用者は年間約5万人と、市の予想をはるかに上回っており、非常に好評である。その結果、公募の際の条件は常駐4名以上であったが、とても手が回らず、現在常時5名体制で、多いときは8名体制をとることもある。また、毎週、様々な無料、有料のイベントを開催し、利用する親子を楽しませる工夫がなされている。 託児事業は、利用料金制をとっており、一時間600円で、生後6ヶ月〜就学前までの乳幼児を対象としている。こちらも予想を上回る利用があり、スタッフが足りないほどである。 また、「NPOせんだいFN」は、利用者の視点を非常に大切にしており、親子が施設を利用して居心地がいいということを何よりも大切にしており、さりげない声かけなど柔軟な対応をもって接することで、利用者の高い満足を得ている。 導入後の効果や今後の課題 「のびすく仙台」に指定管理者制度を導入したこと及び指定管理者がNPO法人「NPOせんだいFN」となったことの利点・効果が随所に現れている。「NPOせんだいFN」は、子育て支援活動において豊富な実績があり、また地域の子育て支援活動団体とのネットワークを持っており、無料で、親切で、しかも専門的知識を持っている人材を確保する能力に長けているので、グループ相談、イベント及び講座の開催に当たっては、大半が子育て支援団体やボランティアに担当してもらっている。さらに、保育専門学校生や高校生も積極的に受け入れ、将来の子育て支援活動の予備軍としての人材育成にも取り組んでいる。 このように「NPOせんだいFN」は、「のびすく仙台」における事業に積極的に対応しており、かつコスト意識が高いので、結果として費用対効果も非常に高い。 一方で、指定管理者の指定には期間が設けられており、仙台市では次回の指定管理者選定に向けて今年度公募を実施している。このように指定期間があることは、指定管理者にとっては、安定した雇用が保証されず、より質の高いスタッフとサービスを確保・提供するうえで難しい面がある。特に「のびすく仙台」のような通所施設の場合、指定管理者が変わることで利用者とスタッフとの信頼関係が損なわれ、施設の利活用に影響が出る可能性もある。今後の指定管理者の選定に当たっては、公募か非公募か、また適切な指定期間はどれくらいかなどについての検討が必要であり、利用者、行政、第3者による評価結果をどのように反映させていくのかなど、基準づくりが必要であると考えられる。
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指定管理料について、新規施設であった事から、ランニングコストがどれくらいかかるか予想がつかずその算定に苦労しました。 ○行政として、指定管理者制度に対する考え・意見(メリット・デメリットなど) 公募は、申請を行う団体間の競争原理が働き、より質の高いサービスの提供やより効率的な運営など、施設設置目的に、最も適切に対応できる指定管理者を行政が選ぶことができるということが最大のメリットだと思います。さらに指定期間を定めるということで、3年なら3年の間にどこまでもっていくかとういう、目標設定をしなければいけませんので、メリハリの効いた運営ができると思います。 また、仙台市では、公募による指定管理者においては、指定管理料の執行残額が生じた場合、指定管理者の裁量によって残額を運用できることから、効率的な事業運営ができるとともに、指定管理者の意欲を引き出すことができると考えます。また、託児事業については利用料金制をとっており、働けば働くほど、収益を増やすことができ、指定管理者の経営努力が発揮できると思います。 指定期間が定まっていることのマイナスの面としては、指定管理者にとって安定的な雇用の保証がされていないため、スタッフの確保はしづらいだろうと思います。また、指定管理者が新しい団体に変わったときに、どんなに引き継ぎを円滑にしたとしても、とぎれる部分があると予想されます。利用者とスタッフとの信頼関係についてもすっかり変わってしまいますから、のびすくのような通所施設にとってそれがよいのか、という問題点はあります。 ○指定管理者に対する行政側の支援・指導・関わり方などはどのように考えていますか 指定管理者と市とのリスク分担について、課題があると考えています。指定管理者の裁量権はかなり拡大しているものの、裁量権があるからといって、指定管理者にすべてのリスクを負担させるものでもありません。基本的には協定の中で決めていますが、協定の想定以外で今後問題が起こった時にはその都度協議することにしています。 ○今後の課題や取り組みなど のびすく仙台に関しては、人気が高く、大勢の方々で賑わっていますが、それでもっていいということにはならないと考えています。施設に来ている母親たちが何を求めているか、と考えた時に、地域にも子どもを連れて気軽に行けるところがあるのが一番いいと思います。仙台市内には、地域に児童館が84館もあり、乳幼児の親子が自由に来館できるようになっています。ただ、午後からは多くの小学生が来館してくるので、乳幼児にとっては利用しにくくなるという課題があります。保育所に併設している地域子育て支援センターも16ヶ所あり、身近な所にいって、地域の母親同士がつながりあうというのが一番いいのではないかと考えています。このような地域資源とのびすく仙台とが役割分担をしながら、どのような連携を図っていけばよいか、指定管理者、仙台市の両輪で模索し、推進していこうと考えています。
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当NPOの代表理事3名が、仙台市内で子育て支援に関わる活動をそれぞれ行っていたなか、のびすく仙台のような子ども家庭支援センターが仙台市にも必要だと考え、センターをつくる会を発足しました。会の活動をまとめて、市の方に提言として提出したのですが、その後、のびすく仙台ができることになり、自分たちで提言をまとめたので、自分たちで運営したいということで、NPOを新たに設立して応募しました。 ○指定管理者に選定されたポイントは何だと思いますか 子育て支援にかかわるこれまでのそれぞれの団体の実績が大きかったのではないかと思います。一般的な経営ではなくて、仙台のお母さんたちの子育てに詳しく、一番近い立場で運営できるのではないか、というところが評価されたのではないでしょうか。 ○管理運営で心掛けている点や苦労している点など 広場は親子で自由に遊び、親の責任で遊ぶところであり、スタッフが常駐してみてあげるのではありません。監視員的な感じでいると利用しにくくなるという部分がありますので、あまり入りこまず、それでいて見守れるように、居心地がよいようにと心掛けています。 また、相談も受けられるような雰囲気づくりに努めているのですが、のびすく仙台がワンフロアのみで、相談室がないため、込み入った相談がしにくい雰囲気があります。そのため、2階の会場を借りて毎月同じ悩みを持った母親同士でグループワーク相談を行い、悩みがある人は話し合ったり、友達になったりしてもらおう、という事を行っています。今後は、のびすく仙台のフロアで随時相談が受けられるように、相談機能をもっと充実させたい、と考えていますが利用者が多いので難しい面があります。 ○指定管理者制度に対する考え・意見 託児事業は、利用料金制をとっていますので、自分たち次第で、収入を増やすことができます。逆にマイナスのときは自分達で責任を負わなければなりません。 また、期間が定まっていることについては、長期計画が立てづらい面はありますが、市と指定管理者とお互いに緊張感をもって事業を進めることができるので、良いのではないかと思います。仙台市は、私達の活動をとても尊重してくれ、その分やりたいようにできますが、その反面、自分達の責任も大きいと思います。 ○行政や地域住民との関わりは 地域には、公・私立の保育所の子育て支援センターがあり、相談、一時預かり、サロンもあり、のびすく仙台と機能的にはほぼ同じです。この地域の支援センターとの連携を大事に考え、当施設で受け入れきれないお母さん方を地域に戻したいと考えています。 また、地域にのびすく仙台を広げようということで、地域版のびすくを開催しています。ここでは、地域にある場所を借りて、のびすくのスタッフが出張し、地域の人材、地域在住の育児サークルの方たちを中心にボランティアとして巻き込んで、託児付き相談、読み聞かせイベント、ベビーマッサージなどを行います。地域版のびすくは2日間だけですが、終了後、その地域で育児ボランティアの方々とお母さんたちが交流を深めていって、このことをきっかけとして、自分たちでもそのような活動を行える人材が育つようになればと思います。 |
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