都市と農山漁村の共生・対流
特集10事例

「南信州あぐり大学院」と「ワーキングホリデー」

●事業概要 ●むらは教育の先進空間−南信州あぐり大学院 ●都市住民と農村住民の新たな共同体 ―ワーキングホリデー |事業主体の声 |地域の皆さんの声 |参加者の声 |取材を終えて |DataFile

都市住民と農村住民の新たな共同体 ―ワーキングホリデー
 ●農村問題の社会的要因と農家の意識
 耕作放棄地の増加や農村共同体の弱体化等、農村問題の社会的要因は、労働力の流出や高齢化による人手不足である。さらに、農家の姿勢にも問題がある面もある。子供に農業の良さを語らず、我が家の農作業の手伝いをさせないため、農家でありながら学校で初めて農作業を体験する子供が多くなった。長子相続等、農業を、どちらかと言えば消極的に職業選択してきた人もあり、誇りを持って地元に残らなかったことが今日の状況を招いている。現実問題としては、農産物の価格低下による所得の落ち込みがさらに営農意欲を低下させるという事実がある。
 ●農村の悩みと都市住民の願いとのマッチング
 都市住民の間では、バブルの崩壊以降の不況下、レジャーとは違う、職業としての第一次産業志向も強くなってきている。ワーキングホリデーは、こういった都市住民のニーズと農村の担い手不足とのマッチング、そして間接的には新規就農者や定住者の確保をも狙って始められた。制度は極めて簡単。援農を希望する都会の人は、休みをとり、交通費自弁で飯田を訪れ、農作業を手伝う。農家は対価として宿泊と食事を提供する、というものである。嬉々として農作業に取り組む参加者に刺激された農家が農業に誇りを持つようになるなど、農家の意識変革という波及効果も生み出している。

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